南カリブ海クルーズツアー05
南カリブ海クルーズも5日目。この日はセントルシアに上陸した。セントルシアは1979年にイギリスから独立した島国で、面積は約616k㎡。熱帯雨林の豊かな自然に囲まれた、美しいビーチも多い観光立国だ。
この国のランドマークはピトン山と呼ばれるツインピークス(二つの嶺の山)で、2004年に世界自然遺産に登録されている。私は事前にエクスカーションを予約しており、陸路からピトン山を見学するツアーバスに乗り込んだ。
バスはセントルシアの首都カストリーズを抜けると、山道をクネクネと進んで行く。セントルシアは淡路島と同じくらいの面積で、人口は19万人弱。淡路島の人口が12万人強なので、淡路島より人口密度は高いのだが、山道を進み続ける限りそんなに人口が多い国だと思えなかった。ただ、数少ない幾つかの平地にはそれなりの街があり、坂の上の方まで家々が連なっているのを確認できる。
セントルシアには美しいビーチがあるということだったが、ピトン山まで至る島の西側は急峻な山岳地帯で、ビーチに適した海岸があるようには見えなかった。そして、今回のツアーのハイライト、ビーコンレストランへと到着。このレストランはピトン山の遠景を眺めるのに絶好の位置にあり、レストランの裏側が展望ベランダになっている。そこからスフリエール湾に面するスフリエールの街越しに、見事なピトン山のツインピークスを眺める事が出来た。
お金を払えばレストランで軽食を摂る事もできたが、再びバスに乗りクルーズ船まで戻れば遅めのランチをいただける。そんなにお腹は空いていなかったので、ここではサービスのジュースを飲むだけで帰りのバスに乗り込んだ。クルーズ船に到着したのは午後2時過ぎ。すぐにビュッフェスタイルのレストランへと移動し、パスタとサラダで軽めのランチをいただいた。5時からディナーなのでランチは軽めに・・・ビュッフェレストランがあると、そのような調整も簡単だ。
次の日はクルーズ6日目、クルーズ船はバルバドスに寄港した。このクルーズで訪れた独立国はアンティグア、セントルシアに続いて3ヵ国目となる。実はこのクルーズに参加するまで、私は97ヵ国に入国した事があった。従って、バルバドスで100ヵ国目の入国となる。港に横付けされたクルーズ船からブリッジタウン港へと降り立った私は、心の中でクラッカーを鳴らし盛大に100ヵ国目を祝いたい気分だった。
港は首都ブリッジタウンの中心部より2kmほど離れたところにある。私は徒歩でトボトボとブリッジタウンの中心部に向け進み行く。途中魚市場やマーケットなどを眺めながら、港からの一本道を歩いて行く。30分ほどでブリッジタウン中心のチェンバレン橋へと到着した。この橋は入り江に架けられた旋回橋で、バルバドスの歴史を刻んだ橋の一つだ。ブリッジタウンが橋の街と呼ばれるきっかけとなった橋と言われている。
その後国会議事堂や古い教会を訪れ、しばらく世界遺産にも登録されているブリッジタウンの旧市街を探索。そして近くのショッピングセンターのフードコートに向かい、バルバドス名物のひとつバンクス・ビールをいただく。少し濃い味の、独特の味わいのビールだった。
そして帰りはタクシーに乗り、港へと戻る。クルーズ船に乗船した私は、この日も遅めのランチをビュッフェレストランでいただき、そしてプールデッキで日光浴を楽しんだ。
この日のディナーは、特別レストランのイズミで日本食をいただいた。100ヵ国入国達成記念のお祝いディナーだ。サッポロビールとともに枝豆をいただき、次は味噌汁と日本風サラダを注文。しかし味噌汁は汁椀ではなくスープ皿での提供で、スプーンで飲まなければならなかったのは残念だった。
メインは熱燗と一緒に寿司セットをいただく。オーソドックスな寿司ネタだったが、まずまず満足できる記念ディナーとなった。レシートを見るとこれで50ドルくらい。チップと合わせて60ドル払ったが、それほど高いとは思わなかった。ただ日本円に直すと1万円近い値段となるので、円安の影響で金銭感覚がおかしくなっているのを実感してしまった。