47都道府県温泉巡り・高知編06
ホテルに荷物を預け、室戸岬へと観光に出掛ける。高知県の旅行支援の「高知観光トク割キャンペーン」ホームページを確認すると、室戸岬のジオパーク内にある室戸市観光協会観光案内所で旅行支援のクーポンが使えるとの事だった。なので、その観光案内所で土産物を買おうと考えていた。
ホテルから5分ほど歩くと、その観光案内所が見えてきた。案内所に入り、そこにいた女性係員にここで土産物は買えるのか尋ねてみた。するとその女性係員から、ここでは土産物の物販をしていないと言われてしまった。
実はこの観光案内所は一年ほど前に移転していて、以前の案内所では物販もあったそうが、新しい案内所は国定公園内にあるので、物販が出来なくなってしまったとの事だった。高知観光トク割キャンペーンのホームページには、ここでもクーポンで土産物が買えると書いていたよと伝えたが、どうやら以前のGOTOキャンペーンの時は旧観光案内所で物販をやっていたので、その時のデータが残っているだけじゃないかとの見解だった。
ここで土産物が買えないとなると、翌朝私は徳島県に移動してしまうので、3,000円のクーポンは宿泊しているホテル内で使い切ってしまわないといけない。旅行支援クーポンは、ホテルのある高知県でしか使えないのだ。結局ホテルで夕食にビールと日本酒を買い、唯一土産物として売られていた室戸岬の海洋深層水塩を買って、何とか3,000円を使い切った。
室戸岬に来たのは初めてだった。陽の落ちかけた室戸岬では、寄せて来る波が太陽光でキラキラと反射している。室戸岬は風が強いのでずっと波が高いのかと思っていたが、波は思ったより高くなく、波が何度も繰り返し寄せては引く様を飽きずにしばらく眺めていた。
岬観光ホテルは、室戸岬の東海岸に面したホテルで、部屋から太平洋に昇る朝日を眺める事ができる。次の日の天気は曇りがちとの予報だったので、朝日を見ることが出来るのか心配だったが、朝日が昇った6時20分頃は水平線には雲は立ち込めておらず、見事な朝焼けを鑑賞することができた。
翌朝9:42のバスに乗り、一度バスを乗り換えて海の駅東洋町バス停で降りる。ここで安佐海岸鉄道のDMVに乗った。
DMVはデュアル・モード・ヴィ―グルの略で、線路と道路の両方を走る事が出来る車両だ。DMVの定期営業路線としては、この安佐海岸鉄道が世界初との事だった。安佐海岸鉄道は東洋町バス停の次の甲浦駅でバスから鉄道に転換した。甲浦駅から阿波海南駅まで鉄道として営業しており、阿波海南駅で鉄道からバスへ転換する。阿波海南駅でDMVを降りた私は、折り返しのDMVがバスから鉄道に転換する様子を写真に収めようと暫く阿波海南駅でバスを待ち構えていた。平日の昼間にも拘わらず私と同じようにDMVの鉄道転換を待ち構えている人が10人ほどいて、安佐海岸鉄道のDMVは観光鉄道としてある程度人気を博しているようだった。
阿波海南駅から2時間ほど牟岐線の普通列車に乗って徳島へと移動。徳島から特急うずしお18号に乗って高松まで向かい、高松から快速マリンライナーのグリーン車に乗って四国を抜けて児島に到達した。こうして私は、四国グリーン紀行を使った四国一周旅を終えた。