47都道府県温泉巡り・香川編02
翌日は、朝食をいただき朝風呂を堪能してから、ホテルをチェックアウト。ホテルに荷物を預かってもらってから、土庄地区へと向かうバスに乗り込む。この日は土庄の古い街並みを観光してから、小豆島オリーブ園で昼食を摂ろうという計画だった。
土庄本町バス停でバスを降り、土庄の町へと降り立つ。土庄は南北朝時代から残る古い街並みで、細く複雑に入り組んだ路地があり、「迷路のまち」として知られている。これは瀬戸内海を荒らした海賊の侵攻や、南北朝争乱の戦乱から街を守るため、わざと複雑に入り組んだ路地を作ったと言われている。街は狭い路地に似たような建物が並んでいて、確かにどこを歩いているのか分からなくなる迷路と言える街並みだったが、街区の周囲は比較的道幅の大きな道路で囲まれており、少し歩くとすぐその道路に突き当たってしまう。なので、そんなに迷路感を持てなかった。
その後、町はずれの尾崎放哉記念館を訪れる。尾崎放哉は放浪の俳人として知られる人で、晩年を小豆島で過ごしている。ただ、残念ながらこの日は水曜日で、記念館は定休日だった。仕方ないので記念館近くの尾崎放哉の墓所を訪れる。墓は周囲を見下ろせる高台の上に建ち、放哉が今でも小豆島を見守っているようだった。
そのあと、世界一狭い海峡としてギネスブックに登録されている土渕海峡を見学。土庄の町を歩き回ったが、古い街並みを売り物にしている割には、雑然とした印象しか残らなかった。壁や建具に統一感が無く、街並み保存にあまり熱心じゃない感じだ。街のあちこちに色んなオブジェが置かれていて、近代アートで街興しをしようという意図を感じたが、空き地に取り敢えずオブジェ置きましたといった感じで、雑然とした印象を強めているとしか思えなかった。
土庄からバスに乗り、小豆島オリーブ園を訪れる。オリーブ園の丘の上のレストランで、昼食にパスタをいただく。パスタも美味しかったが、オリーブオイルに浸して食べた付け合わせのパンも、意外に美味しかった。
そして、ホテルに預けていた荷物をピックアップしてから、坂手港へと向かう。坂手港から神戸行きのジャンボフェリーに乗るためだ。小豆島を15:15に出航する「りつりん2号」は3664トンの貨客船で、5階建+地下1階の6層構造となっている。そのうち地下1階と1階は車両やコンテナ用の甲板となっていて、また2階部の半分はトラックドライバー用の船室となっていた。船体の半分以上がトラックの為のスペースだと言える。橋の無い小豆島では、こういう大型の定期船がトラックやコンテナを運ぶことにより、島の物流が維持されている事を実感した。
フェリーは18:45に神戸港へと到着。フェリーターミナル前で待っていた連絡バスに乗り、三ノ宮駅へと向かう。こうして、1泊2日の小豆島温泉旅を終えた。