47都道府県温泉巡り・北九州編04
再び島原鉄道に乗り込み、島原港駅まで移動。島原フェリーターミナル前のバス停から雲仙行きのバスに乗り込む。この日は雲仙温泉への逗留だ。
雲仙温泉は1300年以上前に行基が温泉寺を建立したとされる古くからの温泉だが、実は温泉地として整備されたのは350年ほど前。それ以前は熱湯が噴き出る間欠泉が雲仙地獄として知られるのみであり、島原の乱以降キリスタンの処刑にこの地獄が利用されたと言われている。まず宿に荷物を置いて、雲仙地獄を観光。白煙がモウモウと立ち込める箇所もあり、昨年観光した別府の地獄より迫力のある地獄だった。
雲仙での宿は再生温泉旅館チェーンの湯快リゾート雲仙東洋館だった。これは昔のホテル東洋館を湯快リゾートが2018年に買収し再オープンしたホテル旅館で、その時に整備した屋上の露天風呂が名物の旅館だった。
地獄から戻った私は、その露天風呂に入浴してみる。ただ春休みのど真ん中だったこの日は、子供連れ客も多く満室に近い状況だったので、風呂の入浴時間は事前予約制となっていた。入浴時間は1回あたり30分という制約がついてしまった。少しでもゆっくり入浴しようと思い、予約時間より少し早めに露天風呂へと向かう。露天風呂は「おしどりの池」を眼下に望む立地で、事前予約制なのでそれほど混むことも無く、雄大な景色を十分に堪能することができた。
翌朝9時48分のバスに乗るため、チェックアウト手続きで9時半頃にフロントに降りて行く。有人フロントは何人か客が並んでいたため、無人精算機でチェックアウトしようとした。ところが、無人精算機では何故か前日夕食時に飲んだアルコール飲料の代金を清算できなかった。仕方なく有人フロントに並び直したが、列が全然進まない。バスの出発時刻が迫り、私は焦ってきた。そこで無人精算機でまず宿泊費の精算を済ませ、アルコール飲料代金1980円を払うため、カウンターの人にひとこと言ってから2000円を手渡した。そしてバスに乗り込むため、慌てて宿を出ようとした。
ところがカウンターの人が慌てて私を追いかけて来る。何だと思って聞いてみると、2000円では足りないと言われてしまった。1980円は税抜き価格との事だった。今時税抜き価格表示だなんて・・・それに1980円って如何にも税込み価格のように見える。私はカリカリしながら慌てて残金を支払い、バスに飛び乗った。少し感じの悪いチェックアウトになってしまった。
バスで雲仙から諫早へと戻り、JRの特急に乗って長崎へと向かう。長崎市内を観光してから、夕方の飛行機に乗ることにした。長崎駅のコインロッカーに荷物を預け、長崎電気鉄道の路面電車に乗って大浦天主堂方面へと向かう。
まずグラバー園を見学。実はグラバー園は30年振りの訪問だった。前回は余り時間が無かったので旧グラバー邸宅しか見学できなかったが、今回は時間があったのでじっくりと園内を探索。グラバー園にはグラバー邸宅以外にも幾つかの邸宅が移築されており、江戸末期~明治の外国人邸宅の建築を比較しながら見学することが出来る。2時間ほどかけてゆっくりと園内を見て回った。
そして次に大浦天主堂を見学。そして長崎駅へと戻り、長崎空港へと向かうバスへ乗り込んだ。