登録有形文化財・駅舎巡礼04
次は南海沿線の登録有形文化財駅舎を巡ろうと思った。南海電鉄を乗り回すのなら、南海・泉北1DAYチケットが便利だ。1,500円で、南海全線と泉北高速鉄道線が1日乗り放題になる。ただ、このチケットは期間限定のチケットで、2020年秋は9/19(土)から9/27(日)までしか使えないチケットだった。しかも事前購入しておく必要がある。
実は2020年は9/19(土)から9/22(火)までシルバーウィークの4連休となっていた。プー太郎の私は人が少ない平日に旅行する方が都合がいいのだが、それだと9/23(水)から9/25(金)の間に限定されてしまう。ところが台風12号が接近していて、その期間はずっと雨になる予報だった。仕方ないので9/22(火)の秋分の日に急きょ旅行することにした。(結局台風は大きく進路が逸れて、9/23からも殆ど雨は降らなかったのだが・・・)
朝8:30過ぎに南海・難波駅に到着。ここから空港線の急行と鈍行を乗り継ぎ、まずは諏訪ノ森駅へと向かう。この駅は大正8年開業の建造物で、石張りの外壁とアーチ状の窓がオシャレな登録有形文化財の駅舎だ。ただ、南海空港線の周辺区間は高架工事が進められていて、この駅舎は現在駅としては使われておらず、喫茶店や集会所として利用されているようだった。
続いて隣駅の有形文化財・浜寺公園駅舎へと向かう。この駅は諏訪ノ森駅より少し古くて明治40年の開業。日本では殆ど見られないハーフティンバー様式の駅舎だ。ただ、残念ながらここも現役の駅舎ではない。現在は喫茶店になっているようだが、それもお休みだった。
そして次は貝塚駅へと移動。そこから水間鉄道へと乗り換える。水間鉄道の1日乗車券は300円で、始点・終点の貝塚ー水間観音駅の片道運賃と同額だった。結局水間観音駅まで往復したので、まるまる片道運賃を得した勘定になる。
貝塚駅から15分ほど乗り込み、終点の水間観音駅へと移動。ここは大正15年開業の有形文化財登録駅舎。鉄筋コンクリート造だが、近くの水間寺を意識した塔を持つ建物で、ユニークな外観とともにこの地区初期のRC造として地域住民から慕われている駅舎である。この日初めて現役で使われている有形文化財駅舎訪問を果たした。
そして再び貝塚から南海空港線に乗り込み、関西空港駅へと向かう。コロナ禍ですっかり寂れてしまった空港の国際線コンコースを確認したかったのだ。