47都道府県温泉巡り・沖縄編02
最初の沖縄の温泉は、南城市のさしき猿人の湯だ。南城市中腹の丘の上にあるユインチホテル南城に付属している天然温泉施設で、日帰り温泉として利用することも出来る。温泉は内湯のみだが、内湯には大きな窓があり、南城市佐敷地区を見下ろせた。
温泉の湯は地下2,100mと地下1,500mの異なる世代の地層から湧出したお湯が自然にブレンドされたもので、濾過・加水・加熱をしていない掛け流しの温泉との事だった。お湯は塩分やミネラルを豊富に含んだ水質で、赤茶色のヌルヌルとした泉質だった。地下1,500mの地層がちょうど最初の猿人アルディピテクス・ラミダスの時代である約500万年前の地層だという事で、猿人の湯という名前が付けられたそうだ。
温泉は日帰り客も利用できるスーパー銭湯方式だった。入口で靴を預けて、ロッカーのカギとタオルを貸してもらえるシステムとなっている。スーパー銭湯方式なので安い食堂もついており、そこで夕食をいただこうと考えていたが、平日は食堂の休業日で利用できなかった。仕方ないので、夜はホテルのバイキング形式のレストランを利用した。ディナーは少し高めの4,400円だったが、種類が多く美味しくいただく事ができた。
ホテルや温泉の窓から、南城市佐敷地区の街並みを見下ろすことが出来る。特に夜景がきれいで、ホテルの部屋の電気を消し、夜景を眺めながら一杯傾ける。ホテルにはプールや乗馬施設などもあり、家族連れでも十分満足できると思う。この施設に朝食付き1万円程で泊まれたのは、まあお得だったと思う。(特に後述のザ・ビーチタワー沖縄ホテルと比べて)
翌日30年振りに平和記念公園を訪れ、資料館を見学する。そしてレンタカーオフィス近くの沖縄アウトレットモールあしびなーで昼食を摂ってから、レンタカーを返却した。そして送迎バスで空港へと向かい、空港のバス停から沖縄中部のリゾートホテルを結ぶリムジンバスに乗り込んだ。
実は沖縄のレンタカー代はかなり値上がりしていて、今回は24時間の貸し出しで9,900円だった。4年前は2泊3日で5,600円で借りることが出来たが、コロナ後に観光客が急増したにも関わらず貸出できるレンタカーが増えておらず、慢性的なレンタカー不足に陥っていて、レンタカー代は高騰しているとの事だった。今回は9月上旬の平日という比較的観光客が少なそうな時期を選んだのだが、それでも安くレンタカーを借りることは出来なかった。
そのため、バスでは不便な南城市のさしき猿人の湯への移動にはレンタカー利用としたが、中部のリゾートホテルにある温泉はバスで向かう事にしたのだった。しかし、沖縄アウトレットモールの近くにある巨大なレンタカーオフィスを見ていると、こんな大きなオフィスでも沖縄のレンタカー需要を満たす事ができないとは驚きだ。やはりレンタカーはインバウンド需要に大きく左右される事を、強く実感した。
沖縄中部の温泉「美浜の湯」は、リゾートホテルであるザ・ビーチタワー沖縄に併設しているスパ施設「テルメヴィラちゅらーゆ」で楽しむことが出来る。ザ・ビーチタワー沖縄は美浜アメリカンビレッジにあり、リムジンバスを利用したらホテルの前で降りる事が可能だ。バス料金は810円なので、お手軽だ。車で他の観光地に行かず、美浜で滞在するだけならば、バス移動で十分だと思った。1時間半ほどバスに揺られ、午後3時ごろザ・ビーチタワー沖縄に到着する。