ポイペトカジノツアー③02
2022年8月30日、私はエカマイのバスターミナルにやって来た。この東バスターミナルからポイペト国境のタイ側の町、アランヤプラテートに向かうロットゥーに乗り込む。ロットゥーは朝6:30、8:00、9:30の3便、料金は240バーツ。4年前に乗った時は209バーツだったので、31バーツの値上げだ。私は8:00のバスに乗り、アランヤプラテートの国境ゲート前のタラートロンクルアへと向かう。
12人乗りのロットゥーには定員の半分の6人しか載っていなかった。途中で客を拾って満席になるんだろうと思っていたが、何人かの客の乗り降りはあったものの、乗客は6人以上に増えなかった。空いているロットゥーに乗り込めたのは嬉しかったが、ロットゥーの客が少ないと路線が廃止になってしまう恐れもある。コロナ禍が一層落ち着き、客が増えていくことを単純に願うしかない。
ロットゥーは4時間掛けてタラートロンクルアに到着した。目の前にポイペト国境がある。この国境超えは3回目だ。タイの出国ポイントは前回と同じだったが、カンボジアの入国ポイントは変更されていた。以前は国境の川を越え少し歩いたところにビザ発行のカウンターがあり、カンボジアの入国イミグレーションは更に先のロータリーまで歩いていけないと辿り着けなかったのだが、今は川を渡ったところに入国ポイントが新設され、そこにアライバルビザカウンターと入国イミグレーションが新設されたのだ。つまり、以前はカンボジアへの入国手続きをしなくてもカジノを訪れる事ができたが、今は入国手続きしないとカジノへと行けなくなっていた。
私はプノンペンで2年有効のマルチプル観光ビザを取得していたので、入国カードを手にしてすぐイミグレーションの列に並んだ。こうしてバンコクを出て5時間ほどで、カンボジアへと入国を果たしたのだった。
ポイペトではいつもスターベガスホテルのカジノに行っていたが、今回は別のカジノホテルに泊まろうと考えていた。そこで、入国ゲートに近いホリディパレスホテルを訪れてみた。ここはスターベガスホテルより新しく、それなりに豪華なホテルだという事だった。
しかし泊まる前に確認すべき事がある。それはカジノゲームの種類だった。私はブラックジャックとルーレットとバカラを主戦場にしているので、これらのゲームが揃っているカジノで遊ぶのが望ましかった。しかし、タイ人はブラックジャックを好まないので、タイ国境カジノではブラックジャックが無い事が多い。ブラックジャックの有無で、このホテルに泊まるかどうかを判断しようと考えていた。
事前の調査ではホリディパレスは数は少ないもののブラックジャックのテーブルはあるとの事だった。そしてカジノに入場して見渡してみると、ブラックジャック台が1台だけある事を確認した。しかし、そのブラックジャック台の看板には、ポントゥーンと書かれていた。ポントゥーンはブラックジャックの派生ゲームだが、基本ルールはブラックジャックよりかなりプレイヤーに不利になるよう出来ている。半面、色んな出来役が多く、配当が多く返ってくるチャンスは多い。ただ、基本ルールの微妙な違いによりブラックジャックの基本ストラテジーが使えなくなり、勝てるチャンスはブラックジャックより小さいと判断している私は、ポントゥーンをやりたくなかった。
私はカジノマネージャーに、ここでブラックジャックは遊べるのか聞いてみた。マネージャーはOKだという。そうか、ブラックジャックもやってくれるのかと喜んだが、マネージャーの話をよく聞くと、ブラックジャックとポントゥーンは同じゲームだと言っている。やはりこのカジノでは、ポントゥーンしかやっていないようだった。私はこのカジノで全くプレイすることなく、ホテルをあとにした。残念ながらポイペトで普通にブラックジャックが楽しめるのは、スターベガスホテルくらいしかないようだった。