47都道府県温泉巡り・青森編02

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荒涼とした恐山の岩場の地獄

東北随一のパワースポットとされる恐山の菩提寺は、参道沿いに山門や地蔵殿が並んでいて、そこは普通の寺院の境内のように見える。ただ、参道の脇に小さな小屋が4つほど建てられていて、そこは温泉が湧き出る湯小屋となっているのが、普通の寺院とは違うところだ。

更に参道の向かって左側には、地獄めぐりに向かう砂利道がある。砂利道を進むと恐山のごつごつとした岩場が見えて来る。岩場は荒涼とした情景を醸し出しており、確かに地獄を連想させる。周辺には硫黄の臭いが漂っており、流石に独特の雰囲気だ。しかし、地獄と言っても湯がブクブクと沸き出す間欠泉があるわけじゃ無く、ガスが噴き出る蒸気穴が見られるわけでも無い。ここが恐山だと言われなければ、単なる岩場としか見えないような印象を持ってしまった。

薬研荘の温泉

恐山から県道4号線を通って、更に山道を進んで行く。鬱蒼と生い茂る樹木に覆われた暗い山道を15kmほど進むと、川沿いに建物が建っているのが見える。これがこの日の宿、薬研(やげん)温泉の薬研荘だった。薬研荘のこの日の客は、私一人だけだった。薬研荘の名物女将は、月曜日は客がいないので休もうかと思っていたが、予約が1件入っていたので、宿を開けたと言っていた。少し恐縮だった。

薬研温泉は中性の単純泉で、温度は47.6℃とやや高い。女将には、水道水でぬるめてから温泉に入るように言われたが、やはり源泉掛け流しじゃないのは残念だ。しかし、この日の客は私一人だったので、食事前、食事後、朝の起床時の3回、のんびりと温泉を堪能する事ができた。

奥入瀬渓谷中央部にある石ヶ戸休憩所

翌日は朝食を食べてから宿を出て、県道4号、国道279号線を前日の逆ルートで南下し、十和田湖を目指した。本当は下北半島の観光地をいくつか巡りたかったのだが、この日は天気が悪くなる予報で、昼過ぎから雨が降り出すとの事だったので、雨が降る前に十和田湖の湖畔の奥入瀬渓谷を観光するため先を急いだのだった。

昼過ぎに奥入瀬渓谷のほぼ真ん中にある石ヶ戸(いしげど)休憩所に辿り着く。奥入瀬渓谷には3ヶ所ほど駐車場があるとの事だったが、渓谷は全長約14kmもあり、全てを歩いて探索するとなると半日かかってしまう。そこで奥入瀬渓谷中心部の石ヶ戸休憩所に車を停めて、そこから歩いて周辺の見所を探索する事にした。休憩所の駐車場はかなり小さいので、観光シーズンはすぐ車で埋まってしまうとの事だったが、この日は平日の火曜日だったので、何とか駐車スペースの空きを見つけて車を停めることができた。

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