タイ県巡り・コーンケン・コラート05
次の日はタクシーをチャーターして、ピマーイを日帰り観光した。ピマーイはクメール帝国時代の遺跡で、1000年前のアンコール王朝の遺跡だ。
アンコール王朝は9世紀から15世紀まで存在していた王朝で、周辺諸国との抗争を繰り返していたのでその領土の広さは常に変動していたが、13世紀にスコタイ王朝とランナー王朝が誕生してからも、現在のタイの東北部(イサーン)はアンコール王朝の領土だった。つまりタイの東北部は、アンコール王朝が滅亡するまでクメール帝国の支配下にあり続けたという事でになる。
ピマーイでは、最初にバーン・プラサートという先史時代の遺跡を訪れた。ここでは多くの土器や人骨が発掘されたところで、その発掘跡であるピット(竪穴)と出土品が展示されていた。
続いてピマーイ観光のハイライト、ピマーイ遺跡公園へと移動。1968年に修復された高さ28mの塔がそそり立つ神殿と回廊が観光の目玉で、回廊や神殿の中も見学する事ができる。ただ、中央回廊以外はまだ補修前の遺構も手付かずで残されていて、まだまだこの遺跡は補修途上であることが見て取れた。
続いてピマーイ博物館、サイ・ンガーム公園を見学してから、コラートへの帰路に就く。途中ソムタム屋で昼食を摂る。あまり辛くしないでとお願いしたが、それでも本場のソムタムは日本人には相当辛かった。2時頃にコラートに到着。そのままコラートの街歩きを始める事にした。
コラートでは小さな博物館を見学してから、ビアホールで夕食を摂った。ネットで評判のビアホールだったが、ビールは瓶ビールか缶ビールしかなく、食事も他店で作ったものを持ち込んで提供するシステムだったので、評判になるような店じゃないと感じた。食事を終えると早々に退散し、ホテルの部屋で持ち込んだウィスキーで飲み直した。
翌朝バスターミナルまで移動し、バンコク・モーチットターミナル行きのバスに乗り込む。ピマーイ日帰り旅行でチャーターしたタクシー運転手から2,500バーツでバンコクまで送るよとの提案があり、ドアトゥドアで家まで帰れるのは魅力的だったが、よく考えるとモーチットからタクシーに乗れば、まあ殆どドアトゥドアになるので、その申し出は断った。
モーチット行きのバスは1等バス。流石にリクライニングも深く、トイレも綺麗で、快適だったが、2等バスとの一番の違いは、途中で乗客を追加で乗せる事がない事だった。2等バスは途中いくつかのスポットに立ち寄り、客がいて空席があればどんどん乗せていく。コーンケン発コラート行きの2等バスは、はじめ乗車率半分以下であったが、途中からどんどん乗客が増え、最後はほぼ満席になってしまった。しかし1等バスは全席指定席で、途中で乗客を乗せる事はない。バスは定員36人に対して乗客は僅か10人だったが、最後までこの乗車率でバンコクへと向かう。
9:30に発車したバスは、午後1時前にバンコク・モーチットターミナルへと到着。予定通りそのままタクシーで自宅へと向かった。