登録有形文化財・駅舎巡礼02
近畿2府4県内に14軒ある駅舎のうち、まず坂本ケーブルの坂本駅と延暦寺駅を訪問することにした。坂本ケーブル(比叡山鉄道)は、滋賀県・琵琶湖側と比叡山山頂を結ぶケーブルカーで、坂本駅は麓駅、延暦寺駅は山頂駅という事になる。
大阪から公共交通機関で比叡山に向かうのに便利なのは、京阪電鉄が発行している「世界遺産 比叡山延暦寺参拝チケット」で、京阪全線と叡山鉄道出町柳ー八瀬比叡山口駅間、叡山ケーブル、叡山ロープウェイ、比叡山内シャトルバスの乗り放題チケットと、延暦寺(東塔、西塔、横川)の参拝券がセットになったチケットだ。
有効期間は1日で、値段は4,000円。延暦寺の参拝料が1,000円、シャトルバスの1日券が1,000円、坂本ケーブルが860円、叡山ケーブル+ロープウェイが840円、叡山鉄道が270円なので、これらを合計すると3,970円。つまり延暦寺を観光するなら、全く京阪電鉄に乗らなくても、ほぼ元が取れる勘定となる。
2020年9月8日、京阪淀屋橋駅へと向かい、駅の事務室で比叡山チケットを買う。そして京阪特急に乗り込む。途中、中書島で宇治線に乗り換え、ちょっとだけ宇治を観光してから、三条駅へと向かう。ここから京阪の京津線に乗り換えるわけだが、ややこしいのは京津線の始発駅は御陵駅であり、三条駅とは3.5kmほど離れている事だ。
三条駅から御陵駅までは京都市地下鉄の東西線を3駅ほど乗らないといけない。地下鉄が開通するまでは三条まで京阪京津線が直通していたが、地下鉄開通後三条ー御陵間が廃止されてしまった。ただ、今回利用している比叡山チケットは京都市地下鉄の三条京阪―御陵間もフリー区間に含まれている。だから三条京阪から安心して電車に乗り込むことができる。
京阪京津線は京都市地下鉄に乗り入れており、京阪三条駅からびわ湖浜大津駅まで乗り換え無しで直行することができる。京津線で滋賀県へと向かい、そして浜大津駅で乗り換えて、ケーブル坂本駅の最寄りの坂本比叡山口駅に向かった。
坂本で昼食を摂ってから、徒歩10分でケーブル坂本駅まで移動。有形文化財に登録されているケーブル坂本駅を見学してから坂本ケーブルに乗り込み、比叡山頂を目指した。