リゾートワールド・ニューヨーク01
ニューヨークにカジノができたと聞いたのは、数年前の事だった。JFK空港の近くに、ディーラーのいないマシンカジノができたというニュースだった。
マシンカジノは、ギャンブルが合法化されている国ではよく見かけるカジノだ。小規模で、ディーラーがいないので、数人の定員で営業することができる。店の規模が小さいので、日本のゲームセンターのような雰囲気だ。ディーラーがいるカジノに比べると、ミニマムベットが小さく遊びやすい。
ニューヨークのマシンカジノも、そんなこじんまりとしたカジノだろうと予想していたが、折角なので一度訪れたいと思っていた。カジノがオープンしたのが2011年。その後、2012年、2013年、2015年と3回ニューヨークを訪れたが、カジノに寄る機会が無かった。この3回はいずれもUAを利用していたので、ニューアーク空港の発着だった。なので、わざわざJFK空港に近いカジノまで出向く計画を立てにくかったのだ。
しかし今回は全日空便に乗るため、JFK空港を利用することになった。ホテルもカジノに行きやすいようにブルックリン側で取った。こうしてカジノができてから4回目のニューヨーク訪問で、念願のカジノ行脚を実現した。
地下鉄のAトレインに乗って、アクエダクトNC Av.駅で降りる。カジノから少し離れた駅だったが、歩いて10分くらいでカジノに行けると計算していた。駅前に降り立つと、一台のミニバスが停まっている。よく見ると「リゾートワールドカジノ」と書かれている。
運転手に、「カジノの送迎バスか?」と尋ねると「そうだ」との返事。喜び勇んでバスに乗り込み、カジノへと向かった。
カジノに到着した。とにかく大きなカジノだった。マシンカジノだからあまり期待していなかったが、カジノの規模としてはラスベガスのメガリゾート級だ。
カジノの裏に競馬場がある。実はこのカジノは、競馬場の余った土地を利用して造られたカジノで、レイシーノと呼ばれるタイプのカジノ施設だった。ギャンブル場の横にギャンブル場をつくるのだから、反対も出にくいのだろう。
メイン州やロードアイランド州のカジノも、こういったレイシーノタイプのカジノだとの事だった。アトランティックシティから客足が遠のいたのは、こういった周辺都市のレイシーノが原因だったんだ。アメリカの都市間のカジノ客奪い合いの実情を窺い知ることができた。