ミャワディカジノツアー5
少しカジノの周りを散策してみる。
カジノ前は広場になっており、免税店やブリュワリーパブ、レストラン等が広場を取り囲んでいる。
そして、広場の前はモエイ川。川の向こうはタイだ。
そのタイから小舟がやって来て、カジノ前の岸に着けられる。小舟には何人ものタイ人が乗り込んでいて、カジノに向かってゾロゾロとやって来る。彼らは何の入国手続きもしないまま、平気な顔でミャンマーに入りカジノに向かう。
ここの国境は、密入国が当たり前だった。いや、彼らに密入国という意識はない。ただ船に乗れば、タイで禁止されているカジノで遊ぶことが出来る、そういう感覚でこのカジノにやって来るのだ。
翌日のチェックアウト時に、ホテルのフロントでタクシーを呼んで欲しいとお願いしたら、川を越えたところにタクシーが待っているから、そこまで行けと言われてしまった。どうやらカジノ側も密入国を前提とした経営をしているようだ。
さっきミャンマーに入国した際、徒歩で通過する観光客が少なすぎるように感じていたが、ミャワディでの入国は密入国がデフォルトだった。
広場の側に、免税店がある。店に入って驚いたのは、酒類が豊富に置かれていること。ワイン、ウィスキー、ブランデーといった洋酒が中心の品揃えで、日本酒、梅酒、焼酎なども置かれている。
そして、その値段はタイでの価格の2/3から半値くらいだった。敢えて言えば、日本の酒類量販店の価格よりちょっと高いくらい。
タイでは関税によって洋酒の値段がかなり高いので、タイ人がカジノのついでにここで洋酒を買いまくり、タイに戻る。そういう図式が出来ているのだろう。
役人にもワイロが渡っているのだろう。ゾロゾロとカジノ詣でにやって来るタイ人を見ていると、本当に緊張感のない密入国だと実感してしまった。