47都道府県温泉巡り・高知編③02

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木々の緑に溶け込むオーベルジュ土佐山

少し宿の周りを散歩してみる。宿泊棟の周りは水路が巡っていて、周囲の緑に溶け込むように階段状の水路に水が流れている様は、なかなか優雅だ。おそらくポンプで水を循環させているのであろう、日中は常に水路に水が流されていた。

宿の前には東川という川が流れていて、宿から伸びる吊り橋を渡って、対岸に渡ることができる。対岸には狭い舗装道路が通っていて、そこから宿の全景を眺めることができた。オーベルジュ土佐山は渓谷の中の一軒宿で、周囲の山の木々に溶け込むように設計されている。少し離れると、宿の全景は緑の木々に覆われてしまい、まったく建物は見えなくなる。周辺には果樹林や棚田のように段々になっている畑等が見られ、この地に根付いている農林業の営みを感じる事ができた。

高知城歴史博物館の鎧や兜の実物展示

翌日10:00発の送迎バスで、高知市内へと移動。本来ならオリエンタルホテルまでの移動だが、運転手の好意で高知駅まで送ってもらえた。この日泊まる予定の高知駅近くのビジネスホテルで荷物を預かってもらい、駅前の観光案内所に向かう。観光案内所には大河ドラマ龍馬伝の幕末志士社中の場面を再現したジオラマが展示されていると聞いていたが、展示期間を終えて、ジオラマは撤去されてしまっていた。

高知駅を南へと歩き、帯屋町筋のアーケードを通り、高知城方面へと向かう。まずは、城の堀の横に建つ高知県立高知城歴史博物館に入場。土佐藩主山内家伝来の資料や、城や城下町の成り立ちを紹介した資料などが展示されていた。また坂本龍馬の書状や重要文化財「一国兼光」などの実物展示も多く、美術工芸品としての鎧や兜も展示されていた。そして博物館3階のロビーから高知城の入口を見下ろし、これから観光する高知城へと思いを馳せた。

高知城の天守に入場

高知城は1753年までに再建された城郭で、江戸時代に作られた天守が残る現存天守十二城の一つである。その天守を含め、15の建築物が国の重要文化財に指定されている。重要文化財の一つの追手門近くには山内一豊とその妻の像もあり、なかなか見どころも多い。城郭の中央には標高45mの大高坂山があり、その山頂に天守が築かれている。大高坂山を登り、天守に入場。天守ではパネルで高知城の歴史が紹介されていて、また高知城創建当時の城下町を再現したジオラマも展示されていた。次に、天守の急勾配の階段を最上階まで上がり、城下の街並みを一望した。

そして高知城近くの「ひろめ食堂」に入り、遅めの昼食をいただく。ビールとともにカツオのたたきを食べようと思い、カツオ料理専門店の列に並んだ。列に並びながら、稲ワラを使って炙られるカツオを楽しく見学させてもらった。

龍馬生まれたまち記念館の龍馬生家の模型

翌日は、とさでん一日乗車券を観光案内所で買い、高知市内の観光名所を巡った。まずは上町の大通りに面した坂本龍馬誕生地の記念碑を見学してから、大通りから一筋入ったところに建っている龍馬生まれたまち記念館を訪れた。ここは龍馬の生涯や故郷の文化を紹介した記念館で、上町の街並みや龍馬の生家を再現した模型などもあり、楽しめる展示物が多かった。幼少期の龍馬の日常を描いたドラマなども模型をバックに上映されていて、飽きさせない工夫の多い博物館だった。

そしてとさでんで東へと進み、高知県立美術館を観光する。ここはシャガールのコレクションが有名で、いくつか名画を見た後、特別展示室へと移動。ウェッジウッドの陶器や、英国でのボタニカルアートの展示を鑑賞した。ボタニカルアートとは薬草学や植物学など科学的研究を目的として、 草花を正確かつ緻密に描いた「植物画」のこと。大航海時代に新世界の新しい植物を紹介するために発展したとの事で、珍しい植物が緻密に描かれているのを興味深く鑑賞した。

そして、高知駅まで戻り、特急南風とこだまを乗り継いで帰途に就いた。

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