西地中海クルーズツアー04

午後7時過ぎにピサ行きのバスに乗る
バスは時刻通りにフィレンツェのバスターミナルにやって来た。そして夜8時半頃、ピサのバスターミナルに到着。ただ、このバス会社は街の郊外のターミナル同士を結んでいる路線が多いようであり、ピサのターミナルも街の中心部から少し離れている。乗客は近くの駐車場に停められた自家用車に乗ってバスターミナルから移動する人ばかりで、近くにバス停やタクシー乗り場などは見当たらない。
バスの運転手に、どこかでタクシーに乗ることができないか尋ねると、近くの大通りでタクシーが通るので、取り敢えず大通りまで行くと良いとのアドバイスを受ける。仕方ないので、重いスーツケースを引き摺って大通りまでトボトボ歩く。大通りに到着したので、そこでしばらく流しのタクシーが通らないか待っていた。

夜のサン・ロッサーレ駅から列車に乗った
しかし、何台かタクシーは通るもののすでに客を乗せているタクシーばかりで、待てども待てども空車のタクシーは通らない。時間も夜9時を過ぎ、だんだん心細くなってくる。地図アプリを調べると、少し歩くと鉄道駅があるようだ。その駅はピサの斜塔の最寄り駅となるサン・ロッサーレ駅だった。
またトボトボとスーツケースを引き摺りながら歩いていく。途中鉄道の線路をくぐる地下道に入るためスーツケースを抱えて階段を昇り降りし、ヘトヘトになりながら何とかサン・ロッサーレ駅に到着した。ストライキの影響を受け、列車が走っていない事が心配だったが、間引きはされているものの私が予約したホテルの近くにあるピサ中央駅に向かう列車は、20分後に来るようだった。何とか自動販売機でチケットを買い、ピサ中央駅まで辿り着き、夜10時過ぎにホテルにチェックインすることができた。

ピサの斜塔が建つドゥオーモ広場
翌日ホテルから歩いてドゥオーモ広場へと向かう。有名なピサの斜塔がある広場だ。まず斜塔の入場予約をするため、斜塔の北側にある切符売り場へと向かう。実は、ピサの斜塔は人気の観光スポットなので、事前予約が必要だという情報があった。なので、前日の午後3時の入場券を予約していたのだが、ストライキにより予定の列車に乗ることができず、予約入場券は無効になってしまっていた。
この日は土曜日だったので果たして当日の入場券が取れるのか、ダメ元でピサの斜塔見学予約チケットの列に並んだ。すると、11:30の時点で2時間後の13:30のピサの斜塔入場チケットをゲットすることができた。値段は27ユーロ。まあ前日のチケットが無駄になってしまったのだが、ストライキという緊急事態にも拘わらずイタリア観光のハイライトの一つピサの斜塔を観光することができたのはラッキーだった。

ピサの斜塔の最上階からピサの街を見下ろす
ピサの斜塔に入場する前に、ドゥオーモ(聖堂)、カンポサント(納骨堂)、付属美術館を見学する。実は斜塔の入場チケットは、これらの施設も観光できる共通チケットになっていて、斜塔入場までの待ち時間に施設巡りができるので、無駄がない。斜塔以外の施設は入場の待ち時間もなく、スムーズに観光することができた。
そして午後1時半にピサの斜塔に入場。251段の階段を昇り、最上階へ辿り着く。ピサの斜塔は50mほどの高さしかないから、登ってもそんなに大したことはないという意見もあった。しかし白いドゥオーモと緑の芝生のコントラストや、赤い瓦屋根のピサの街並みを見渡すと、なかなか感動的な情景を堪能できた。
斜塔を降り、洗礼堂を見学してから昨夜も利用したサン・ロッサーレ駅へと移動する。再び列車に乗り込み、今度はゆったりとした気分でピサ中央駅へと戻った。